ローザンヌ国際バレエコンクールの歴代日本人入賞者とその後

例年スイスのローザンヌで1月末から2月にかけて開催されているローザンヌ国際バレエコンクール。その結果はテレビのニュースや新聞にも載るなど、バレエに馴染みがない人でも知っているくらい日本では最も知名度の高いバレエコンクールと言っていいでしょう。

ローザンヌ国際バレエコンクールの開催概念は、才能のある若いダンサーに留学のチャンスを与えるということで、アジア圏からの出場者が多くなっていて、日本からも毎年多くの人が応募しています。

日本人の入賞者が出ると大きなニュースになって、注目を浴びますね。特に菅井円加さんと二山治雄さんの受賞時はメディアもすごい騒ぎでしたね。

ほぼ毎年のように日本人入賞者が出ているものの、意外と受賞者のその後の活躍というのは、海外の有名バレエ団のプリンシパルにでもならない限りほとんど報道されません。

今回の記事では、そんなローザンヌ国際バレエコンクールの歴代の日本人入賞者とその後および現在についてまとめてみようと思います。

歴代日本人入賞者と現在

ローザンヌ国際バレエコンクールは、1973年から開催されているのですが、今回の記事では20年前から遡って2003年以降の受賞者に対象を絞ってご紹介したいと思います。

ちなみに、今回ご紹介する入賞者というのは、スカラシップ賞とプロ研修賞から成るローザンヌ賞の入賞者のことです。入賞の順位も併せてご紹介しますが、コンクールの表彰式では、実際に何位ですという発表の仕方はされません。ここ20年くらいは、上位の受賞者ほど後に呼び出される方針になっていて、実質最後に名前を呼ばれた者が1位ということになっています。

以下、入賞者の年次と名前、入賞後の活躍の一覧です。次点というのは、繰り上げ入賞のことです。

年次名前順位受賞後および現在
2003福田圭吾3位新国立劇場バレエ団のファースト・ソリストとして活躍
2004贄田萌2位スウェーデン王立バレエ団の第2ソリストとして活躍
2004井澤諒4位新国立劇場バレエ団で活躍したのち退団
2004松井学郎6位ノルウェー国立バレエ団のソリストとして活躍
2006森志乃5位アルバータ・バレエ団で活躍したのち退団
2007河野舞衣2位グラン・バレエ団 のソリストとして活躍
2008高田茜5位ロイヤル・バレエ団の、研修生、ソリスト、ファースト・ソリストを経てプリンシパルとして活躍
2009オニール 八菜1位パリ・オペラ座バレエ団のエトワール(プリンシパルに相当する最高位)として活躍
2009水谷実喜3位バーミンガム・ロイヤル・バレエ団のプリンシパルとして活躍
2009根本里菜6位オーストラリア・バレエ団のソリストとして活躍
2009高田樹次点ヘッセン国立バレエ団にて活躍
2010佐々木万璃子3位ロイヤル・バレエ団のソリストとして活躍
2011加藤静流5位マリインスキー・バレエ団のソリストとして活躍
2011堀沢悠子7位グランド・ラピッズ・バレエ団にて活躍
2012菅井円加1位ハンブルク・バレエ団のコール・ド・バレエ、ソリストを経て第1ソリスト(プリンシパルに相当する最高位)として活躍
2013山本雅也3位Kバレエカンパニーのプリンシパルとして活躍
2013栁澤郁帆次点スウェーデン王立バレエ団の第2ソリストとして活躍
2014二山治雄1位パリ・オペラ座バレエ団退団後、日本を拠点にフリーダンサーとして活躍
2014前田紗江2位ロイヤル・バレエ団のファースト・アーティストとして活躍
2014加藤三希央6位フランドル・バレエ団のソリストとして活躍
2015伊藤充3位チロル州立劇場バレエ団にて活躍
2015金原里奈5位イングリッシュ・ナショナル・バレエ団のソリストとして活躍
2016中村淳之介6位ハンガリー国立バレエ団のコール・ド・バレエとして活躍
2016金世友次点オルデンブルク国立劇場バレエ団にて活躍
2017中尾太亮3位ロイヤル・バレエ団のファースト・アーティストとして活躍
2017山元耕陽4位オランダ国立バレエ団の研修生として入団
2019佐々木須弥奈3位ロイヤル・バレエ団にて活躍
2019脇塚優4位ヒューストン・バレエ団のコール・ド・バレエとして活躍
2019住山美桜8位バーミンガム・ロイヤル・バレエ団に研修生として入団
2021淵山隼平5位イングリッシュ・ナショナル・バレエ団のコール・ド・バレエとして活躍
2022田中月乃2位ノルウェー国立バレエ団に研修生として入団
2023宮崎圭介8位ジョン・クランコ・バレエ学校
2024小林 愛里5位ロイヤル・バレエ団にて研修
2024利田 太一9位ハンブルク・バレエ学校

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